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クルマのはなし(1) [英国のクルマ]

 愛車たちを日本に置いてきて(実は911を英国に持ってくることもかなり真剣に考えたのだが、結局輸送費の面で断念。実家近くの倉庫に眠っている)こちらでは車のない生活。保険料も高いし、幸いメトロの駅近くに住むことが出来たのでまあなんとかやっていけている。
 それでも、やはり街のクルマたちはとても気になる。街で見かけたクルマたちを不定期に紹介してゆこう。

 我らが新・国民車、日産マーチ。ヨーロッパ全土でこの旧型はイヤというほど見かける(旧々型も時々居る)。でもヨーロッパでは名前が微妙に違う(有名な話ですな)。そう、"MARCH"ではなく"MICRA"。しかもミクラではなくマイクラと読む。旧型ミニよりもはるかによく見かける日本の誇る輸出品。

 珍妙なメーカーのクルマはめったに見かけないのだが(SKODAとかHYUNDAIとかを知っているかどうかは人それぞれだが)、このメーカーVAUXHALL(ヴァックソール)だけは日本でも全く見たことがない。結構数が多い。よく観察していると、車種名は"Tigra"とか"Astra"とか"Corsa"とか。もうお分かりだろうが、これはOPELの英国ブランド。でも何故わざわざ名前を変えるのかが分からない。いつも知的な病理学者Harry(彼は機械のメンテナンス担当でもあるのだが、生粋のクルマ好きで、子供の頃から義兄弟と一緒にクルマの解体部品を集めてきて自宅の裏庭で1台組み立てたりしていたらしい。Backyard Builderですな。羨ましい…)もVAUXHALLなので、なぜわざわざ名前を変えるんだろう?と聞いてみたが、「OPELはドイツ語の名前だろ?だから英国ではVAUXHALLなのさ。」と、知的な彼らしくない感覚的なさっぱりわけの分からない返事が返ってきた。(←後日注:このブランド名の成り立ちについてはわが心の師匠SHIN氏が詳しく解説して下さいました。コメント欄をご覧下さい)

TO BE CONTINUED!!


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SHIN

昔々あるところに、フォークスさんという貴族がいました。
11世紀末から12世紀の話ですね。
で、フォークスさんの家は、大きなホールを持っており
フォークス・ホールとして親しまれていました。
その大きさは、工場が丸ごと入るほどの大きさがあり、
16世紀になって、そのホールは鉄鋼・造船工場になりました。
4世紀にわたって親しまれたホールは、なまり、なまって
英語読みのヴォークス・ホールと呼ばれるようになっており、
この造船工場は、ヴォークスオール・アイアン・ワークスと
名乗りました。
これが世の中にヴォクゾールの名前がついた会社が起きた最初です。

その後、造船や鉄鋼には浮き沈みがあり、19世紀に小型自動車の
会社として復興・再建。
時代を先取りしすぎたハイテクは、世界の注目を集めたが
経営的には無理がたたり、20世紀に入ってGMに買収され、
その後、同様に買収されたOPELとの機種統合が進み、
現在のバッヂ・チューンのモデル・ラインアップとなりました。

英国人は、12世紀の貴族の名前を捨てたくなかったため、
いまでも頑なにヴォクゾールの名前を守り続けており、
熱心なファンを今でも持っている。

どこだったか、自動車博物館に、ヴォクゾールのオリジナル
スポーツ・クーペの車両が展示してあったような、、、、、??
ドイツのジンスハイムだったかも、、、、、

思い出せないけれど、英国人のヴォクゾール乗りが
フォークスさんの名前を忘れているくらいだから、いいか。
ね?
by SHIN (2005-08-01 08:19) 

KDN

ををを。伝統のある名前だったか。
分かりやすい解説を有難うございます。
Keswickに自動車博物館があったんですが時間がなくて寄れず。
また見つけたら報告しますです。
by KDN (2005-08-01 09:24) 

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