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THUNDER! [音楽と趣味]

1月20日(金)
 日本でも人気の高い英国現代的正統派ハードロックの雄、ThunderがNewcastleにやってきた。キャリアの長いミュージシャンたちによって1990年に結成。2000年に一旦解散するまで、頑固なまでに伝統的なブリティッシュ・ハードロックを貫いた「遅れてきた職人たち」である。今回ほぼベストメンバーで再結成。曲やアルバムもそこそこヒットしたので、一定以上の年代のロック好きならここ英国ではかなりの確率で知っている。英国再結成ヘッドライナー・ツアーの初日だ。

 いつものNewcastle City Hall。残念ながらバルコニーまで全て一杯とはいかないが、熱気むんむん。前座2バンドは残念ながら知らないバンドだった。
 「荒野の7人」かなんかの人を喰ったようなオープニングからして英国的。ダニー・ボウズがへんてこな踊りをしながら素晴らしい歌を聴かせればもうそれだけでThunder。

 でも、誰よりもカッコイイのはこの左利きのギタリスト、ルーク・モーレイ。シングルのジャケットにもなったブレイクですっと左手を上げる動きも相変わらず。全体に演奏は荒い部分もあったが(ツアー初日のせいもあるか?)、名曲"Love Walked In"のドラマチックさなどはヨーロッパのバンドにしかありえないウエットな美しさだった。

 もちろん、アンコールでのハリー・ジェイムス(Dms.)による弾き語り、通称「坊主独演会(爆笑)」も健在。今回はジョージ・マイケルなんか歌ってた。カツラをかぶって出てきて、ダニーに後ろから剥がされるのもお約束。最後はみんなで"Dirty Love"の大合唱。こんなにシンプルで分かりやすくて邪念のないロックバンドが、普通のロックファンの多いこの国で頑張っていられるのは全く当たり前のことであるように思える。アメリカでは売れないだろうし、日本ではメタル・ファンにしか売れないだろうけど(メタルに縁のないTamaは「Motörheadの方が良かった」と言っている!すごい妻だとも思うが、でもこれが意外と普通の日本人の反応かもね)、今後も地道に頑張って欲しい。


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