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最近のニュースから [英国生活・文化]

 忙しい。今年はトロント・リスボン・神戸・クアラルンプールと4発も学会があり、留学中だから当然のこととは言えデータをいちいち仕上げていかないといけないのだ。冬の学会のない期間は特に勝負をかけていかないと、後々後悔する羽目になる。
 Newcastleは一雨ごとに暖かく、日が長くなってゆく良い季節だ。Tamaと二人でDVDを見るのが楽しみ。こちらのDVDは英語字幕が選択できるので良い。また、日本よりも映画のDVDは安い気がするが、日本でエ○DVDしか見ていなかったので論評できない(苦笑)。

 最近のニュースから。
1)産婦人科医のなり手。
 BBCによれば、昨年1年間にUK全体で産婦人科医になった人の数、171人。おそらくRCOG(王立産科婦人科学会)の認定医のことを言っているのだと思うが、日本産科婦人科学会の新・認定医は昨年321人、今年271人。この数は単純に比較できない。なぜなら、少なくとも大学病院レベルでは医師の専門が産科と婦人科が完全に分かれていて交流もほとんどないこと(だから英国はすごく足りないとも言える)、しかし分娩はほぼセンター化されていて、妊婦健診も家庭医と助産婦が(日本のほぼ3分の1の内容で)するため、産科医は地域の中核病院にしか必要なく、そんなに数は必要ないこと(だから英国はこの数で十分とも言える)、さらに人口は日本の半分以下(6000万ちょっと)であること。専門医を研修するためにそのレジデント資格を得ること自体がこの国では狭き門だというから、数の面で言うと明らかに余っているのだと思われる。
 が、僕をここに招いてくれた前教授のJohnは産婦人科医のなり手がいなくて…と言う。どういう意味か?そのからくりはこのBBCのニュースでもきっちり示されていた。171人のうち、英国籍を持つ医師の人数は何人でしょう?
↓答えと続き:●このへん何回かクリックしてみて。
 なんと、171人のうちたった12人しかいないのです!しかもこの12人のうち、男性はわずか3人!!もちろん、この「外国人」にはアイルランド人なんかも含まれるので、日本人の想像する外国人像とは異なるし彼らのどれくらいが自国に帰ってどれくらいが永住するのかは分からない。しかし、(移民慣れしている英国人とはいえ)文化の違いによる抵抗感を感じる妊婦もいるというし、少し極端に過ぎるのは間違いないところだろう。ムスリムやカソリックとは特にその差は歴然としている。「世界を知らない日本人の主観的意見だ」と批判されてしまうかもしれないが、この研究室に専門医トレーニングの一環で研究に来ているレジデント(半年の研究が義務)を見ていると、英語もあやしい医師もいる。仕事の用語や、日常の用を足す程度はもちろん話せるが、医師のコミュニケーションにはより高いレベルが必要とされるのではないだろうか?
 もちろん、自国の医療レベルが低いために国外で研修しなくてはいけない志の高い若者を多く受け入れてきた、良い意味での歴史もこの結果を生み出している。そう考えると、日本の医者でよかったなぁ、なんて思ったりして。

2)シアラー201ゴール目。
 故ジャッキー・ミルバーンの記録を破るチーム201ゴール目をやっと決めてくれた。ジャッキー・ミルバーンはノーザンバーランド北部の炭鉱の街Ashington出身、自身も炭鉱で働いていた経験があるという戦中戦後の伝説的プレーヤー。実のところ、ボビー・チャールトンの叔父さんであることもこっちに来てから知ったくらい詳しくなかったのだが、惜しくも1980年代に早逝している。それにしても、アメリカのメジャーリーグのチーム同様、伝統のあるなしに関わらずチーム記録というものを実に大切にするのは面白いところ。
 シアラーの引退試合は5月に既に予定されているが、FAカップの決勝に(万が一)進出できたら日程の都合で取りやめになる。恩師は「絶対取りやめだ!」と予言してやまない(苦笑)。

3)治安
 最近ニュースで見る範囲では何かとタチの悪い事件が全土で起こっている。痛ましいのは9歳や11歳の女の子のレイプ事件や、中学生同士の殺人事件。一家放火殺人事件もあったな。この近辺でもSouth Shieldsあたりで殺人やら入浴中の幼女拉致事件(!)やら、あまり気分のいい事件がない。英国はアメリカと違って家が古くてセキュリティを厳しくするのがなかなか難しい上に国民の意識も意外と高くないので(ユダヤ人を除き日本人と同等のように思える。特にこの北イングランドでは)、ホームセキュリティは今後の課題になってくるかもしれない。車のセキュリティもつけていない人のほうがまだまだ多いし。


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