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シアラー引退試合&今シーズンのあれこれ [ふっとぼーる]

 たった今UEFAチャンピオンズリーグ決勝の生中継が終わったところ。アーセナルは前半20分で10人になりながらも先制してよく頑張ったのだが、最後15分で数的不利から惜しくも足が止まった。どしゃ降りの雨でパスワークを駆使するバルサに不利な状況だったが、アンリも足にボールがつかずGKとの1対1を2度も止められるなど、あまりスペクタクルではない決勝だった。レーマンは戦犯扱いされるだろうが、やむをえないファウルだったし、なんと言っても準決勝のビジャレアル戦でPK止めた英雄だし許してあげて欲しいところ。リーグ最終戦で4位に滑り込んで来季もなんとか予選から出場できるのが救いだが、アンリ残留問題やヴェンゲル自身の去就(日本来て~☆)も含めてガナーズの来季はまだまだ不透明だ。

 UEFAカップ決勝も下馬評どおりの結果になってしまったが、ミドルスブラは実によく頑張ったと思う。今季リーグ14位と不振を極める中、準々決勝・準決勝と絶体絶命の窮地から大逆転をくり返し英国中の(もちろん特に北イングランドの)ファンを興奮させた。アウェイゴールルールで4点取らないとひっくり返せない試合で4点取ってしまうあの集中力が、普段のリーグ戦でも出せればなあ…。決勝は現状で明らかに格上のセビージャに0-4の惨敗だったが、1点先制された段階ではまだいい試合をしていた。問題は2点目で、メンバー替えてさあカウンターかけるぞっていうところでつまらないミスからボール取られて逆に決められた。あれが今季のブラの全てを顕していた。

 FAカップ決勝はすごかった。老若男女みんなが土曜午後の3時間BBCに釘付けで、実際最高視聴率の記録を塗り替えたらしいが、誰に聞いてもあんなエキサイティングな決勝は見たことがないと言う。リバプールは出だしこそ不振だったが終盤調子を上げて3位。対するウェストハムは名門チームながら中位をうろうろ(といっても再昇格1年目)している状況。しかしそんな状況はお構いなしにノーガードの打ち合いをするところが、本当にこのFAカップは面白い。下部リーグのチームが平気でプレミアのチームを破るし、引き分けでも小さな街がひっくり返るような大喜びしているしね(一発勝負のトーナメント戦で、どちらの本拠地で試合するかはクジで決まるが、引き分けの場合は相手の本拠地で再試合となるためもう一試合できることになる。昔は決着がつくまで何試合もやっていたそうな)。
 で、決勝だが、全く対等な試合。幸運もあってウェストハムがリードするも、ジェラードのキャノンシュートでリバプールがロスタイムに追いつき、延長はお互いに完全に足が止まった(というより激戦のプレッシャーもあって何人もつっていた)。PK戦は昨年のCLを経験しているリバプールに分があったので、まああのジェラードのロスタイム同点弾が全てだったのだろう。しかし再昇格から1年で名門をここまで立て直したウェストハムの監督(名前忘れた)の評価がみんな高くて、新聞の評点でも勝ったベニテス監督より上の点数をつけている方が多かった。ベニテスには「彼はジェラードを与えてくれた天に感謝するべきだろう」なんて辛口のコメントも。ああ、これが毎年見られたらなあ。

 で、我らがニューカッスルはというと、最終戦でチェルシーを撃破して7位に滑り込み、UEFAカップには届かないが何とかインタートトカップには手が届いた。序盤の不振を考えれば上出来と言っても良かろう。後任の監督問題も、監督代行を務めたグレン=ローダー(ユースの監督)が必要なライセンスをこのオフ中に取るという条件付で決着。今季後半の連勝を考えれば当然ともいえる人選だが、55年間マグパイズ・サポーターであるうちの師匠は「彼はONE YEAR WONDERだ」と否定的。ちなみにDarlington出身の師匠、初めて見に行った試合は1951年で、その試合ではジャッキー=ミルバーンが2点取って勝ったんだと。それは藤村富美男(字あってたっけ?)のホームランを見たことのある阪神ファンと同じくらい(いや、それ以上に)すごいことなんだが、そんな筋金入りがごろごろしているのも、この国らしいところ。

 その師匠が招いてくださって、5月11日、アラン=シアラー引退記念試合に行ってきた。もちろんチケットは数時間で完売、52000人の超満員。そのうち日本人は俺たち以外に何人居たことだろう?

 相手はセルティック。サポーターもちゃんと来ていて、盛り上がる程度に応援していた。

 シアラーは最後から4試合目のサンダーランド戦で膝の靭帯を痛め、そのまま引退の形になってしまったので今日もキックオフのみだったが、もちろん大喝采。

 CKを蹴るエムレくん。試合はまあ真面目に報告するほどのものではないが、途中からOBに入れ替わったマグパイズがセルティックに2-1とリードされて、いい加減残り時間も少なくなってきたし大丈夫かよ…と思っていたらOBのレス=ファーディナンド(現代表のリオとアントン兄弟の叔父にあたる)のクロスが都合よくOGになって、ロスタイムに誰が見ても分かるファウルで上手い具合にPKになって、もちろんアニキの登場。もう副審も分かりきってるから電光表示掲げないの。でもまあ、膝が痛いのにちゃんと蹴ってたし、GKも真面目に?飛んでたので、かっこ悪くはなかった。よく出来たシナリオだったんだろうが、後から映像をみたらシアラー苦笑いしてたのでまあ本人には知らせていないサプライズだったのかもね。

 引退セレモニー。司会の2人は英国では有名なお笑いコンビか何からしいが、よく分からん。

 家族(妻、娘、息子)と場内一周。本来は娘がもう一人居るはずなのだが。息子はまだ小さくて時々抱っこしていた。これから1,2年は監督業などはせず家族で過ごす時間を大事にしてのんびりしたいということだが、同様に愛妻家(子供4人)で通っていた先輩格のゲイリー=リネカーが奥さんと別居したゴシップが散々紙面をにぎわしていて(自分の時間が欲しい、と奥さんが家を出たらしい)アニキも大丈夫かな?なんて要らん心配をしてしまう。人の心配する前に自分の心配しろって言われそうだが。

 ユース時代は週給40ポンド(8000円)、今の奥さんにパブでビールをおごってもらっていたというWallsendの兄ちゃんは、ニューカッスル最大の英雄として現役生活にピリオドを打った。偉大なる背番号9に、ニューカッスル・ブラウンエールで乾杯!


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