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マレーシア(番外編) 師匠、すみません… [ふっとぼーる]

 エミレーツはロンドンとマンチェスターからしか飛んでいないので、ニューカッスルからマンチェスターまで鉄道で行く。往復40ポンド(約9000円)の前売り割引チケットがあって、行きは日にち・座席指定だが帰りは自由、というありがたいチケット。時間は3時間以上かかるが、車を運転するよりはいい。

 さて、マンチェスターに帰ってきたのが昼過ぎ。まっすぐ帰っても良かったのだが、ついつい出来心?で我らが宿敵・マンチェスターUの本拠地、オールド・トラフォードのスタジアム見学に行ってきた。ニューカッスルを愛し続けて50年の師匠を裏切って…ではなく、「敵情視察」というところか(笑)。市の中心部から市電で15分ほど。


 外から。左下の壁にかかっているプレートが1958年2月6日、多くの選手を失った飛行機事故「ミュンヘンの悲劇」追悼プレート。この他に、「ミュンヘンクロック」もある。
 知らなかったのだが、マンUは戦前まで下部リーグへ行ったりきたりする弱小チームだった。戦後も空襲でスタジアムが焼けた為にマンチェスター・シティのスタジアムを借りるなど、苦難の歴史が続く。もちろんその頃我らがニューカッスルUは絶頂期を迎えているわけだが、1955年にウチが最後のリーグ優勝を果たした頃から、若手を補強する策が大当たりし第一次の興隆をみせる。そのさなかに起こったのが、ミュンヘンの悲劇だったわけだ。

 そしてその事故から10年、数知れないファンが落涙した伝説の1968年のヨーロッパ・クラブ・チャンピオンズ・カップ(今のUEFAチャンピオンズ・リーグ)。これも知らなかったのだが、1970年代から80年代にかけて、主力の引退などから再び低迷し、2部落ちなどの苦い経験も味わう。それに代わってニューカッスルが再び…とはいかず、ウチも同様に苦しい時期を過ごしていたわけだが、この頃強かったノッティンガム・フォレストやリーズ、シェフィールド・ウェンズデーはいま下部に低迷。盛者必衰の理をあらわす。

 こちらは1999年の三冠treble。この中には、近年でもっともニューカッスルがタイトルに近づいた瞬間、FAカップが含まれている。アラン=シアラー兄貴が悔しそうな顔で準優勝メダルを手にする映像は引退に際して散々目にした。

 ピッチ。コンディションは(チェルシーとは全く異なり)完璧だ。日本のものよりもノリ面がかなり高く作ってあるように思うのだが。

 ベンチ。テレビでもおなじみのレンガづくり。

 インタビュー場所。全くの吹きっさらし、コンクリートの壁にボードが貼ってあるだけ。面白いのは、「BBC用」と「その他用」の二種類が貼ってあること。といっても日本の犬HKのように全ての商業広告が廃されているのではなく、BBCのロゴが追加されているだけ。

 ツアーガイドのおっちゃん。キミはレッド・デヴィルズのサポーターか?と聞かれたので、正直にマグパイズのファンですと言ったら無反応だった(苦笑)。いろんな間抜けな質問にも丁寧にお答えいただきありがとうございました。
 面白かったのは、ロイ・キーンやエリック・カントナといった、疑いもなく名選手だが日本では悪童イメージが先行する選手(しかも非イングランド人)が、歴代プレーヤーの中でも大きく取り上げられ、愛されていること。そして、なぜかファン・ニステルローイの展示もあるのに、ベッカムの展示がないこと…これはスポンサーかエージェントとの関係かもしれないけどね。ニューカッスルももちろんそうだが、変わらず愛され続ける地元チームを持てる住民たちには心から羨ましく思う。日本人のフットボールファンの誰もがそう感じていると思うし、100年後は是非日本もそうであって欲しいものだ。


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