クリスマスのあれこれ [Newcastle upon Tyne]
11月下旬から街がクリスマス一色になるのは前も書いたとおり。元来イベント好きの国民ではあるようだが、高緯度のために日照時間がどんどん短くなってゆく季節をウツにならずに乗り切ろうとするひとつの作戦でもあるようだ。
そんな街の風景から。
Newcastle市庁舎の前に飾られている、ノルウェー・オスロから贈られた巨大クリスマス・ツリー。多分北海をはさんで向こう側なので姉妹都市かなんかなのだろう。が、この街に見受けられる他のツリーに比しても、光に乏しく寂しい感は否めない。自然のままの木を大事にしているのかとも思ったが、そもそも贈られた旨の看板もどこにもなく、ただ単にやる気がないだけだと思われる。せっかく海を渡って来てくれた木には著しく失礼であろう。
街の台所Greinger Marketは活気付いている。普段鶏や牛や豚やラムなど各種取り揃えている店みせがターキーばかり並べるようになる。冷凍はいつでも手に入るが、生ターキーは12月も15日以降に一気に並ぶ。最低でも15ポンド(3000円)以上はする。正に縁起物である。テレビの広告で保健省だかどこかが「ターキーはきちんと火を通しましょう」なんて宣伝を流していたりもする。オーブン失敗の食中毒が多発するかららしい。
露天のマーケットも並ぶ。ただしこれは期間限定の企画なので、商売っ気なくあっさり閉めるし期間が終わったら次の日には何もないという事態になるので、開催期間をよく確かめて行くべし。ま、街の中心でやっているのだけど。写真はスペインから来たらしきパエリャ屋で、決して安くはないのだがついつい匂いに魅かれて買ってしまった。Gracias!と言ったら何とか!と嬉しそうに返事してくれた。大鍋のパエリャは大雑把なのだが独特の美味しさがある。
クリスマス本番に先立って、試験的にターキーを焼いてみた。といってもこれは生ではなくTESCOの冷凍である。7ポンド(1500円)のこの国では一番安い部類に入るものだが、それでもご覧の通りオーブンがいっぱいになる。袋の説明によれば焼く前に室温で36時間(!!)解凍すること、となっている。また加熱時間は袋にそれぞれの重量に応じて印刷されている。よほど生焼けターキーが幅を利かせているのだろう。温度計を挿入して万全を期す。なお、"with GIBLETS"と書いてあったので詰め物をしてあるのかと思ったら、これは「内臓」のことだった。といってもキレイに取ってくれてあって、肝臓と思わしきものだけが袋に入っていた。何か特別な調理法をするのだろうか?ご存知の方ご教示ください。
2時間近く焼いて完成。このデカさはなかなかグロ…いや即物的である。なお、「できれば詰め物はするな!するならお腹の中ではなく頚側に!」とこれもうるさく書いてある。本来の詰め物はコーンブレッドを焼いて作るらしいが、我が家ではイタリアンブレッド(トマトとチーズとイーストが初めから混ぜてあるこねて焼くだけの粉で作る)を用いたなかなか美味なるスタッフィングを開発した。これはこのとき以降、ローストチキンにも応用している。
ソースがなかなか難しいところで、Mikako姐さんによればグレイビーソース、クランベリーソース、ブレッドソースの3種類、特にブレッドソースがないとターキーは美味しくないんだそう。前2者は試したのだがこれは経験がなかった。来年の宿題。
肉のお味は…味は淡白で鶏よりもすっきりと食べられるが、冷凍のせいか、ぱさぱさ。量も2人暮らしには多すぎる(まあターキーというのは数日かかってサンドイッチにしたりして食べるものらしいが)。今年のパーティはチキンにして、来年は生ターキーを買えたら再チャレンジしてみようと思う。
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