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夏休み(2) バルセロナ [国外旅行]

7月6日~11日 猛暑の始まり
 リスボンからバルセロナへはスペインの数少ない格安会社Vuelingを利用。しかしこれがトラブルの元。
 まず荷物を積み忘れられてロスバケ。乗り換えでもない近距離でロスバケというのが情けない限りだが、1日に2便あるのにその日の夕便でも届かず、次の日の朝便でも届かない。次の日の夕便でやっと届くも、今度は格安各社をまとめて請け負っている荷役会社Euro Handlingが糞。今日はもう配送する担当が居ないという。次の日の朝に届けてくれというと「それは無理だ」…仕方なく深夜の空港へ(自費のタクシーで!)取りに行くと、紛失証明書で入れるようにセキュリティには話をしてあると言っていたにもかかわらず小役人風セキュリティが偉そうに通せんぼ。会社の事務所に居た係員は「担当じゃないし、もう帰るので」と逃げようとするのでとっつかまえて本気で怒鳴るとやっと協力してくれて、何とか荷物をゲートの外まで持ってこさせることに成功。しかし一切補償はしない、それは航空会社の役目だというから、では今回の件について説明のメモかなんかを書けというと「それは出来ない」…恐らく航空会社からも同じ返事が返ってくるのが分かりきっている。
 腹の立つ要因は多くあるが、一番むかつくのは基本的にいい加減でアタマの悪い連中でありながら、空港のセキュリティのように頑固に自分の仕事のことしか考えないエラソウな(恐らく人種差別もあったのだろう)人間が共存して同時にイヤな目に遭わせてくれやがったこと。仕事の出来ないただのバカでも、頑固な人種差別主義者の小役人でも、それは別に構わない。しかし、どっちかにしろ(イギリスの場合、一つの領域内では大体「どっちか」で、「どっちも」なことはあまりない。だから何とかやっていけている。ヴィザの時はそれが「両方」で、エライ目に遭わされたわけだが)。国内第2の空港がこれでは、EUのお荷物と呼ばれても仕方のないところだろう。自分が英語ででも口げんかの出来る人間でつくづくよかった。

 いやな思いをしたのはこのことくらいだったが、全体にいい加減さのかたまりで何もかもがアバウトなのが今回遭ったスペイン人。しかも、そのいい加減さは決して自分たちが損をする方向には向かず、得をする方向に向かっているので、これはいい加減を装った腹黒さに間違いないとにらんでいる。メーターのないタクシー(普段はもちろん乗らないが、グラナダではメーターのないタクしかなかった。もちろん標章は確認しているし領収書も取ってある)では絶対に多めに取られる(それもボッタクリにならない3,4ユーロの範囲で)。ガイドブックにカード可と書いてあっても、面倒くさいからか手数料が嫌なのか受け付けてもらえないことが多いし、しかも大抵は値上がりしている。得をしたことといえばパラドールのレストランで食前酒のヘレスが加算されていなかったことくらいだ(それももしかすると、宿泊客へのサービスをわざと表示していないだけかもしれない)。全く、白人の顔をしたアラブ人どもには要注意である。

 前回のバルセロナ(2年前、ウィーンで学会のあと、11月にしてやっと夏休みをもらった。大学院の卒業一人旅といった感じだった)はエル・クラシコをカンプ・ノウの最前列で観たのが最大のハイライトだったが、今回はTamaの希望によりガウディ建築を訪ねる旅。

 サグラダ・ファミリア。2年前に来た時と、また上れるルートが変わっていたような気がするのだが、記憶が定かではない。建設は順調に進行中のようだ。

 カサ・ミラ。実は最初カサ・バトリョに行ったのだが、小さいのにめちゃくちゃ値上がりしていたので通過して、もう一つのお目当てであるこちらに先に来たのだが、見どころが実に多くて素晴らしい。ということで、よほどガウディの研究をしている建築学科の学生ででもない限りは、カサ・バトリョは高くて小さくて混んでいるのでパスし、その分カサ・ミラを十分時間をかけて楽しむことを強くお勧めする。

 屋上。今回初めて入ったのだが、ガウディの建築モデルが多数展示されていたり、実に興味深く楽しむことが出来た。地下駐車場を初めて取り入れた構造というのもすごいが、雨水蓄積利用システムというのには失礼ながら笑ってしまう。

 グエル公園はとにかく暑かった。トカゲちゃんにも再会。


 コロニア・グエル聖堂。郊外へカタルーニャ鉄道に乗って20分。半地下の聖堂でガウディの最高傑作らしいが、確かに一見とんでもない、でも緻密に計算された構造には驚かされるものの、殆どの部分が未完成で何とも評価のしようがない。ただ、清潔な内装ではなく原始的な雰囲気をかもし出すような質感で作られている内部のデザインはとても面白いし、このおっちゃんが現代建築の転換点だったことはよく理解できる。小さな閑静な住宅地の中にあるが、観光客も全然居なかった。

 ちなみに前回は海沿いに南へ鉄道に乗って、古都・タラゴナでのんびりランチして帰ってきた。これもお勧め。
 今回はハイシーズンで中心部のホテルはどこも高かったが、少し外れたところのビジネス系高級ホテルは夏休み料金で安かった。内装は素晴らしいデザインで楽しかったが、細かいところは壊れたまま直していなかったりはげていたり埃っぽかったりと、日本の地方都市のラブホといった感じであった(苦笑)。
 バルセロナは変わらず好きな街だが、今回はいろいろカッカしながらあっという間に終わってしまったので残念。また来る日まで。


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コメント 2

どらとら

お疲れさま〜。ううむ、この時期は飛行機会社難が多いんですかね。
カサ・ミラですね、覚えておきます〜♪
by どらとら (2006-08-13 08:55) 

KDN

Vuelingに関しては時期的なものではなく、「いつものこと」臭がプンプンしていました。
英国の大トラブルは季節モノですね。去年はストライキ、今年はチェック体制強化に空港の人員が追いつかない(従業員がバカンスから帰ってこない)ため大量にキャンセル。もちろん、テロが起こるよりははるかに良いわけですが…
by KDN (2006-08-14 23:16) 

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