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スコットランド紀行(8) Steamtrain "THE JACOBITES" [英国内旅行]

8月19日(金) 晴れ
 Mallaigの街を昼過ぎに発つ(朝方の一騒ぎは昨日の項を参照のこと)。午前中は街の歴史を解説する地域の手作り博物館を訪れる。これが面白いのなんのって。漁業の変遷から鉄道・海運の歴史に至るまで、街に愛情を持つ地元の人々が知恵を出しあって作っているような、小さいながらもとても楽しめる博物館だ。入場料も1ポンドそこそこなので、もし行く機会があるなら駅の真横にある小さな建物を是非とも訪れて欲しい。
 さて、今日は鉄路Fort Williamに向かうのだが、この1時間半の路線は英国で最も美しい車窓の一つに挙げられていると同時に、近年は夏の期間に蒸気機関車"THE JACOBITES"が一往復していることでも有名である。80年代から観光の目玉として運行を始めたが、火がついたのはなんといってもハリー・ポッターの撮影に使われたからだろう。そう、あのホグワース・エクスプレスが美しいアーチ橋を駆けてゆくあまりにも有名なシーンは、ここなのです。


 Mallaig14時発。ちなみにFort Williamからの往路が10時過ぎの発車で、2時間かけて到着したあと(行きは途中の駅で買い物休憩がある)Mallaigでランチを楽しんでもらい、帰りの列車に乗る…というのが本来の楽しみ方らしい。切符は専用予約電話で申し込むことになっているが、なぜか何度かけてもつながらず(予約が殺到しているというわけではなく)、仕方なくメールで申し込んだ。空きがあれば当日でも買えるがメールあるいは鉄道会社の別の番号に電話して申し込むのが無難。鉄道会社はWest Coast Railwayという本来はこのあたりを管轄しない会社なので、ややこしい。どちらにしても代金は列車に乗るときに支払うことができる。2等車で片道£19.5(3900円)。やや高いが、これでもトントンらしい。理由は後述。

 ちなみに1等車はこんな風に、お茶のサービスつき。

 もちろん古い客車で、この写真ではわかりにくいがドアノブはドアの外側にしかついていない。降りるときは窓をおろし、手を外に伸ばして開ける。この旧式客車がまだ現役で走っている地域もあるらしい。

 こだまする汽笛も美しい。緑の中を走ってゆくが、木が近すぎて山火事を起こしたこともあるらしい(……)。煤煙や石炭かすが顔に当たって真っ黒!

 情景は確かに緑と水のハーモニー(どっかの宣伝みたいだな)で、実に美しい。蒸気機関車を残すにふさわしい路線である。有名なアーチ橋はGlenfinnan(ウイスキーの名前でも有名ですね)の駅の南に位置する。ビデオ撮ってたので写真ありません。すんません。

 Fort Williamに到着。

 運転手も高齢化が進んでいるという。若手の後継希望者も結構いるらしいのだが、今度は訓練の場が少なく、その訓練の為だけに列車を走らせると今度は費用ばかりかかってしまい、なかなか厳しい状況であるという。しかも熟練の整備士はもっと高齢化していて数も少なく、このままでは運行ができなくなってしまいそうなんだ…と、整備士のオヤヂが発車を待つ間に説明してくれた。

 これは最終日、出発間際の汽車に偶然会えたので撮影。ヨーロッパ式行き止まり型の、転車台のない小さな駅なので、最初はバックで出発するんですね。

 来年の年賀状はこれで決まりかな…(笑)。側面の"LORD OF THE ISLES"の文字が何ともカッコイイ。D.は鉄道ファンではないが、少年に帰るひと時であった。もちろん、周りの欧米人オヤジの方がもっと子供に帰っていた。(笑)


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