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マレーシア(3) エミレーツ航空 [国外旅行]

 かねてから予告の通り、UAEの航空会社エミレーツに乗ってみた。日本ではドバイのリゾート宣伝も兼ねてセレブの何とかとか呼ばれているらしいですね。結論から言うと、あほらしいこった。

 まずマンチェスターからドバイへ向かう便の添乗員が最悪。英国~ドバイ便は最重点路線らしいのだが、CAは多国籍軍(自国の女性は宗教上の理由で接客業が禁止)なのでいろいろいる。でも東欧系は何を勘違いしているのか笑顔の一つもないし、K国人CAに至ってはあのチェ・ウジですら改善できない悪い癖である、イヤな気持ちになった時に世界で一番イヤそうな表情を何のためらいもなく表現できる素晴らしい能力を遺憾なく発揮されていた。しかも、日本人の認識がお笑いなくらいに、ヨーロッパではただの格安航空会社。アジア人はまだいいのだが、格安会社に乗るイギリス人の低所得者層というのは、まあこの世で一番付き合いたくない人種のひとつである。日本人のDQNは海外旅行にあまり行かないだろうが、その連中が海外に行こうとしていると思ってもらえるといい。実は機内での不愉快さはこの最初の便だけで、それ以降はCAも良かったし客が不愉快なことも少なかった。

 不愉快というよりはいい加減さが恐ろしい話だが、行きのドバイ~シンガポール経由クアラ・ルンプール(以下KUL)行きで隣の席になったイラン人のオヤジ。ごく普通の人の良さそうなオヤジだが、シンガポールに一時着陸した時にパイロットが「1時間半止まります。ロビーに出たい方は30分で戻ってきてください」という。「いま何て言ったんだ?ここで降りれるのか?」と聞いてくるので説明して、「どうしたんですか?買い物でもしたいんですか?」と聞くと、「いや、違う。俺の関心事はタバコが吸えるかどうかなんだ(笑)」だと。「気持ちは分かりますけど、シンガポールは世界で一番タバコとかに厳しい国ですからタバコ吸えるところを探すだけでも一苦労でしょうし、入るときにまた例のボディチェックとかあるかもしれないですし、KULまで1時間もかからんのですからそれまで我慢しはった方がええのんちゃいますか」と説明したら「うん、それもそうだな」と納得した様子。
 ところが、ちょっとトイレ(機内の)に行って帰ってくると、オヤジがいない。Tamaに聞くと、乗客がぞろぞろと降りるのにつられて降りたとのこと。しかも、このオヤジ、出発までに戻ってこず、いないまま機は出発!CAに「隣りの人、いないんですけど」と聞いたが、「え、本当!?でも地上からの報告では誰も乗り遅れてないって言ってるし、きっとシンガポールで降りたんでしょ」と実にいい加減。あのなぁ…それは大韓航空機とかでもあった、経由地を使うテロリストの常套手段なんだよ!!!そいつの荷物はまだ荷物室に入ったままだろうが!!!!!
 まあ、自分のことを気さくに隣の席にべらべらしゃべるテロリストはいないだろうし、何よりこの飛行機は現在のご時世、最もテロの標的にされにくい産油アラブ国の便(しかも目的地もイスラム国)だから、可能性はすこぶる低いとは思ったが、それでもKULまでの1時間は生きた心地がしなかった。いい加減さに恐ろしさを覚えるのはもちろんだが、それ以上にあのオヤジがシンガポールでどんな一夜を過ごしたのか、その方が気になる。

 ドバイ空港は完全にパンク状態。増便にキャパが全く追いついていない。トイレの数からして足りない(早朝乗り継ぎが多いせいもある)。イスも足りなくて床にごろごろ寝ている(ま、足りていても早朝だから床で寝るかもしれないが、足りていないのは事実)。出発便のゲートを示すモニターすらあふれてしまっていて、3画面か4画面のモニターが全て"Final Call"で埋まっていて、どこのゲートに行けばいいのか30分前になっても画面では分からず、一生懸命放送を聴いていないといけない(これは早急に改善して欲しい)。
 拡張工事もしているようだが、到底すぐにはできそうにない。空港の構造はパリ・CDGをまねたような縦長の2階建て島式であるが、そのCDGがずっとパンク寸前で大変なことになっているのを設計者は知らなかったのだろう。どこからこういう失敗の連鎖が生まれるのか?そのヒントは大きなテレビ・ビジョンにあった。巨大モニターのドットが広範囲に欠けているのに修理されないまま放置されている。空港のモニターなんて最高の企業の宣伝塔なのに、放置しておくとはどういうことなのか?……そしてそのメーカーは、もちろん、Sxmsuxg…
 UAEがK国との関係が深いことは有名。しかし、K国のパクリ・無反省・前時代的なデザイナーに発展が妨げられるのだとしたら、ちょっと考え直した方がいいんじゃないのか?もちろん、日本人でも同じようなバカ・デザイナーはいるだろう。でも、モニターが壊れたらきっと、徹夜して直すさ。
 ま、その辺はただの他人事なんで、どうでもいいけどね。

 帰りの乗り継ぎ待ち時間にバーで飲んだときも、まともにカードの扱いもできない店員ばかりでウンザリさせられた。国際空港でカードをどう扱うかは、語学以前の基本的な教育のはずなのだが…この辺も多国籍軍とはいえ、然るべき層の信頼を得るために最低限押さえなくてはいけないところができていない象徴的な出来事と言えよう。
 飛行機そのものは素晴らしかったし、CAも最初の便以外は普通だった。機内食もまあまあ(KLMよりはるかにマシ)。だから、普通に安い旅行をするにはお勧め。テロにも遭いにくいだろうしね。ただ、それ以上は、ない。日本便以外は、とくに欧州便はセレブどころか労働者階級と移民の飛行機。そのことを分かっていないと、日本人は失望するだろう。もちろん、日本からドバイのセレブなホテルに行って帰ってくるだけなら、全く何の問題もないだろうが。

 結論?貧乏研究者の安旅行の値段(マンチェスター~ドバイ~KUL往復450ポンド税込)を考えれば妥当でしたよ。ええ。


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